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Les Films            de la Colombe d'Or       白鳩が金の鳩に輝き大空を舞うように、映像を語る!  ーコロンブドールー      L'information&La note


by Colombedor

富永卓二監督死去 心からご冥福をお祈りいたします

 ご逝去を悼み、ここに謹んで哀悼の意を表するとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

 ドラマ演出家で元フジテレビ編成局局長職 富永卓二さん(74歳)が本年5月10日に死去されていたそうです。
 失礼ながら最近知り遅くなりましたが今、哀悼の意を表わせて戴きました。

 富永監督とは、テレビ東京、BSジャパン製作放送、制作オセロットの「旅行作家・茶屋次郎(3) 四万十川殺人事件」で富永監督の下につかして戴きました。その時すでに監督は舌下腺がん手術の後で言葉がはっきり話す事が出来ませんでしたが、監督の顔の表情と訴える口元からの情熱で言葉以上に意思が伝わりキャスト・スタッフ共に解かり合いながらドラマを作っていた、高知・四万十川の撮影風景が思い起こされます・・・・。
 また、富永監督に呼ばれ口伝えで台本の科白直しをさせらましたのですが、上手くわたしが理解できなく所々翌日訂正され怒られ、しごかれた思い出も今となっては思い出深いものとなりました。また、その後に、監督の台本を見せて頂き訂正個所を書き写しましたら、なんと科白変更、追加は監督の口伝え通りなのですが、その科白の言い回しの細かい一字の変更が多数あり、それが上手く伝わっていなく叱られたのでした。確かに、一字の変更で言葉科白の雰囲気が変わり、この四万十川の風土に合った自然な科白になっていたのにも驚き感心したものでした。
 一字一句、その出演者に伝えましたがまたさすがに嫌がれましたが・・・・・・。しかし、不思議にも富永監督の気持ちが自然に伝わるようで主演の橋爪功さんはその細かな一字変更の科白を見事にドラマの中で自然に話されていたのにも驚きでした・・・・。さすがフジテレビで、『早春スケッチブック』、『北の国から』の山田太一と倉本聰という名脚本家のメイン演出をなされていた監督と当時つくづく感心した次第です。
          富永監督のご冥福をお祈りいたします。  合 掌   YOUZO
by Colombedor | 2010-09-18 23:58 | La Colombe d'Or